アメリカのレコード店Amoebaの企画が面白い!

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Amoeba Musicはアメリカのサンフランシスコ、バークレーとハリウッドに店舗を構えるCD/レコードショップだ。
体育館よりも広い土地面積を有する同店は、ロックやヒップホップからジャズやクラシックまで幅広いジャンルをカバーし、またCDとレコードだけでなくミュージシャンのDVDやグッズまで数多く取り揃えている。

このレコードショップが優れている理由はだだっ広い店内にただレコードを敷き詰めているからではない、自らのショップを”21世紀における音楽のアウトレット、ウェブサイト、ライブパフォーマンス会場”と称している彼らは、レコードやグッズの販売だけではなくミュージシャンを呼びライブパフォーマンスを行うことも度々ある、そのメンツはWeezerのようなベテランロックバンドから前途あるインディーズミュージシャンまで裾野が広い、一介のレコードショップが誘致できないようなビッグネームもパフォーマンスをしているので、おめがねに叶う名前があればぜひチェックすべきだ。
公式サイトに写真とユーチューブでの映像がアーカイブされているので、日本に住んでいてももちろん視聴可能だ。
さて、前置きが長くなってしまったのでそろそろ本題に入ろう、Amoeba Musicはアメリカの音楽マニアにとってはもはや巡礼地となっており著名なミュージシャンも同店を訪れている、そこでミュージシャンが好きなレコードやCDをセレクトしてそれらについての思い出や影響を語ってもらう、というのが今回紹介するWhat’s in my bagの企画内容だ。
この企画の面白い点はミュージシャンのルーツを探れるところだろう、個人レベルでは、「やはり」といったセレクトもあればこんなところからも影響を受けているのかと驚く意外な好みも見受けられる、2017年時点で約500のミュージシャンによるWhat’s in my bagが敢行されているがこれからもっと増えていけば音楽の歴史や相互の関係性のような部分が一連の流れとして俯瞰できるようになるのではないか。
良くも悪くもストリーミングやユーチューブの時代が到来したことで音楽というものの時間的な流れや互いに見られる相互作用を我々リスナーが見出すことは難化したが、ミュージシャン自身がこのような形で自身の好きな音楽について語ることは改めて音楽というものを歴史的、時間的な重みを持ったものとして捉え直す好機になるだろうし、それらふたつの要素を無視したいわゆる「シャッフル文化」に慣れ親しんだ若者たちにも、この企画を眺めてみれば新たな気づきを発見できるはずだ。

 

さてここからはいくつかのオススメを紹介しておこう、リンクもあるのでぜひ。

Justice and Busy P – What's in My Bag?

フランスのエレクトロデュオだ、おそらくDaft Punkの次に世界的なビッグヒットを飛ばしたフランス人だろう、今回では彼らのレーベル”Ed Banger”のオーナーでありミュージシャンのBusy Pを交えての企画だ。ファンキーなベースラインが売りの彼らだが、セレクトしたBeach Boysのような普遍的なポップスには意外性があるし、Canのようなプログレッシブロックを選んだところには彼らがただのクラブキッズではなくロック的な価値観を持っていることがうかがえる、最後のコナミ矩形波倶楽部のセレクトは、フランスと日本の繋がりという点で親近感を感じずにはいられない。

Robert Glasper – What's In My Bag?

アメリカのジャズピアニストでありRobert Glasper Experimentsを率いる彼はジャズをベースにしたヒップホップを演奏し、果てにはファーストアルバムの最後の曲では90年代のロックアンセムSmells Like Teen Spiritをカバーしている、まさにジャンルという壁に中指を突き立てるその精神の中には混沌とした音楽趣味が見られるのでは…と思ったが、ここではマイルスデイヴィスのようなレジェンドからマイケルのようなポップスター、そして言わずがもなJDillaといった少しだけ退屈に思えるセレクだ、やはり彼は根っからのジャズマンということなのだろう。

Foster the People – What's In My Bag?

00年代型のポップスを決定付けたファーストアルバムから常に期待を更新し続ける彼らの下地はどこにあるのだろうか、The Beach BoysとYesというセレクトは「確かに」という感じがある、しかし多くの訪れたミュージシャンがCDやレコードをセレクトするなかでスタンリーキューブリックの映画作品をセレクトしたのはさすがというか捻くれているというか、しかし音楽と映像は不朽の関係であることは確か、言われてみれば彼らの音楽の多くは映像喚起的なきらいがある。

 

ここまで、個人的な好みから3つの企画をピックアップしたがいかがであっただろうか。英語がわからなくても字幕をオンにすればある程度は類推できる、動画の詳細欄を見ればセレクトされた盤名が羅列されているのでそれだけでも十分価値があるだろう、しかしこの企画の一番の見どころはミュージシャンが愛聴していた音楽について語るという一点に尽きる、この企画にはミュージシャンがどうしてその音楽を完成させたか、どうやって形成されたか、といった部分を掘り下げることを可能にしてくれる、この企画を見てぜひくだらない音楽談義にいそしみたい。

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