マーキュリー賞はイギリスの名誉ある音楽賞

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マーキュリー賞をご存知ですか?英国もしくはアイルランドでその年最も優れたミュージシャンやバンドに与えられる、イギリスでは最も名の知られた音楽賞のひとつです。
ざっくばらんに言ってしまえば、アメリカでいうところのグラミー賞といえば分かりやすいのではないでしょうか?
※アメリカの音楽賞、グラミー賞についてはこちらからどうぞ※
相違点といえば、グラミー賞はジャンルレスの主要4部門を中心としてジャンル等の区分けがなされた数々の部門があり、様々な国籍のミュージシャンたちに送られるのに対して、マーキュリー賞は基本的にイギリスでリリースされたイギリス人のミュージシャンまたはバンドに送られます。
よって、グラミー賞がアメリカの音楽産業であることを基本としているものの、国際的で幅広いのに対し、マーキュリー賞は完全にイギリスであることに拘った、ある意味では閉鎖的ともいえる賞であります。
しかし、数々のスターが生まれた音楽大国であるイギリスであるからこそ、マーキュリー賞は意味をなし、毎年多くの衆目を集めているのです、それではこのマーキュリー賞について、詳しくまとめていきたいと思います。

概要

先ほどにもある通り、マーキュリー賞は英国もしくはアイルランドで、その年最も優れているとされたアルバムに送られる賞です。
同じくイギリスの賞であり、文学に送られるブッカー賞や、美術に送られるターナー賞と同等のものであると、公式声明で言及しています。
1992年に初の開催だったので、比較的歴史の浅い賞といえるでしょう、ちなみに初回はU2やJesus And Mary Chainnなどがショートリストに名を連ね、受賞には、かのPrimal Screamの”Screamaderica”が獲得しました。
またグラミー賞のように、最優秀ジャズアルバム賞だとかロックアルバム賞のような、部門別に分けられていません、毎年、12作品ほど(一部年度は10作品)が選考され、これらの選ばれたショートリストのなかからひとつが”Album of the year”として、受賞に至るわけです。
また、公式声明でマーキュリー賞は、選考されたショートリストを「一年間のスナップショット」と表現しており、その年でのUKミュージックがどういうものであったか、その動向を知るための質の高いまとめにもなり得るではないでしょうか。
例えば、2008年度のショートリストにはAdelの”19″やBurialの”Untrue”が選考され、受賞はElbowの”Seldom Seen Kid”が獲得しました、まさにその年のUKミュージックのハイライトをうまく表しています。

Adele – Hometown Glory

Adel-Hometown Glory(Include in “19”)

Burial – Archangel

Burial-Archangel(Include in “Untrue”)

Elbow – Grounds For Divorce

Elbow-Ground For Divorce(Include in “Seldom Seen Kid”)

選考基準

主な選考基準として、前述している通り英国もしくはアイルランドのミュージシャンであることです、厳密には対象となるミュージシャンの50%以上がイギリス人でなければなりません。
また、ジャンルという垣根には囚われずすべての音楽が選考対象となっています、話題性やセールスも基準にはならず、「アルバムのクオリティ」のみが選考基準になっています
受賞作を選ぶパネラーはミュージシャン、プロデューサーや音楽ジャーナリスト等、様々なバックグラウンドを持っている、確かな知識と経験を持ち合わせたエキスパートたちが務めます。
公式サイトにて一部のパネラーが公開されていますが、そこには、Mojo誌やQ誌のチーフエディターを務めるPhil Alexander、Time誌でロックなどの批評を手がけている Will Hodgkinsonなどの著名なライターから、グラミー賞の受賞経験のあるフォークロックバンドMumford & SonsのMercus Mumford、SBTRKTやDisclososureなどのクラブトラックにフィチャーされてきたソングライターのJessie Wareなど、かなり名の知られたミュージシャン達が参画しています。

影響

このマーキュリー賞を受賞したら何が起こるかも気になりませんか?
まず、ショートリストにノミネートされた12組にはマーキュリー賞のトロフィーが与えられます、そして全体の中からマーキュリー賞を獲得した名誉ある一組に、トロフィーと2500000ポンド(日本円で約3億)もの賞金が贈られます。
しかし、それらのトロフィーや大金も受賞者にとってはさほど重要なことではないかもしれません、なぜならこのマーキュリー賞を獲得したという事実が受賞者のキャリアを一段も二段も押し上げてくれるからです。
2013年に受賞したJames Blakeの”Overgrown”は受賞後に2400%もAmazonでの注文が増加し、また2011年に受賞したPJ Harveyの”Let England Shake”はUKチャートでのランクが181位から24位へと急上昇しました。
このことからも、マーキュリー賞を獲得するということは多くのミュージシャンにとってこれからのキャリアを決定づけることになりかねない、重要な事柄であるのです。

James Blake 'Retrograde'

James Blake-Rtrograde(Include in “Overgrown”)

PJ Harvey – Let England Shake

PJ Harvey-Let England Shake(Include in “Let England Shake”)

 

ハプニング

ただその年のイギリスで支持されたアルバムを決めるだけで、この賞がここまで毎年騒がれているわけではありません、イギリスの癖の強いミュージシャンが一堂に会するからこそ起こるハプニングが、面白いのです。
まず外せないのはハプニングといえば、90年代のブリットポップを代表するバンドBlurのボーカリストであるDemon Alburnが、彼の扮するサイドプロジェクトGorillaz名義の作品でマーキュリー賞にノミネートされた際、それを断ったことではないでしょうか?
GorillasのベーシストであるMurdocは、ノミネートを”少し荷が重い”と表現し、”他の哀れな操り人形にあげてやれ”、とジョークを効かせて対応しました。このノミネート拒否というハプニングにマーキュリー賞の公式は当初、拒否の姿勢を示していましたが、後に正式にショートリストから外されることが決まりました。

Gorillaz – Feel Good Inc. (Official Video)

Gorillaz-Feel Good Inc.(Include in “Demon Days”)

またハプニングとは少し違いますが、マーキュリー賞において最も不遇の運命を辿っているのはRadioheadではないでしょうか、同バンドはセールスのみならず、Pitchforkなどの評論家筋からも熱烈な支持を得ている稀有なバンドであります、無論、マーキュリー賞においても同様で、”OK Computer”から始まり2016年にリリースされた”A Moon Shaped Pool”までの合計五回もショートリストに名を連ねています、しかしながら、彼らは過去一度もマーキュリー賞の獲得に至ることはありませんでした。

Radiohead – Paranoid Android

Radiohead-Paranoid Android(Include in “OK Computer”)

まとめ

この度は、マーキュリー賞についてまとめました、いかがだったでしょうか?
グラミー賞と比較すると日本での注目度はあまり高くはありませんが、UKの音楽について知りたいならば是非、動向を追っておきたいところです。前述した通り、マーキュリー賞はその年の傑出したイギリスのアルバムを決定する名誉ある式ですが、同時にイギリス音楽一年間の総決算を意味する「スナップショット」でもあります、受賞アルバムだけでなくショートリストの作品も追ってみたりするだけでも、深い理解を得られることができるのではないでしょうか

公式サイトはこちら

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