フランクオーシャンのおすすめ|R&B期待のニューエイジ

Frank Ocean(フランクオーシャン)とは?

現代ブラックミュージックにおける、異端児

ここ最近におけるブラックミュージック界隈は、ヒップホップ、ジャズ、ソウル、R&Bそれぞれが互いに影響し合っています。楽曲ひとつをとっても、決して”ジャンル”という画一的なカテゴライズができないようなカオスへと突入しつつあり、そのようなクロスオーバー的姿勢が昨今のブラックミュージックの隆盛の大きな要因といえるのではないでしょうか。

そんな状況の中、Frank Ocean(フランクオーシャン)は現代の状況に見事な適応力を見せ、数々の新鮮な楽曲をリリースしています。彼はカリフォルニアのヒップホップ集団、かの有名なラッパーであるTyler The Creater(タイラーザクリエイター)が率いるOFWGKTA(オッドフューチャー)に所属するシンガーであり、ソロとしては計2枚のオリジナルアルバムをリリースしています(また、いくつかの有名なブートレグがあります)。

彼のボーカルの根底には明らかにR&Bの影響が伺えますが、いわゆる「男らしさ」や「マッチョ」を前面に押し出した典型的なものではなく、むしろそういった要素を廃した音楽性を展開しており、そのルーツにはプリンスの影響が特に大きいと思われます。2016年の彼の訃報に際しては、フランクオーシャンが自身のTumblur上で長文の追悼文のようなものをアップロードしていることからも、彼がどれだけ尊敬していたかがわかります。

また自身の音楽活動を軸として、楽曲制作のみならず様々な角度からの表現を実践していることでも知られています。例えば、ニューヨークのブルックリンにて突如ゲリラ的に無料配布されたマガジンの”Boy’s Don’t Cry”(ボーイズドントクライ。アルバム”Blond”の当初の仮タイトル)のリリースや、自身がビジュアルアルバムと称しているミュージックビデオ作品の”Endless”(エンドレス)の制作など、常にポピュラー音楽の概念の拡張や更新を試みています。

聴くべき曲

“Golden Girl” Ft.Tyler,The Creator

アルバムのフィナーレを飾るこの曲、所属するグループのリーダーを招聘して作られた。

タイトルはもちろん、偉大なるブラックミュージシャンである Stevie Wonder(スティーヴィーワンダー)の名曲、Golden Lady(ゴールデンレディ)からとられている。

“Sweet Life”

この曲は言われるまで全く気付きませんでしたが、Pharrel Williams(ファレルウィリアムス)がプロデュースを務めています。この曲が収録されている”Channesl Orange”(チャンネルオレンジ)でも最も聴きやすい曲に仕上がっているので、そのプロデュースセンスはさすが、と言ったところですね。

この曲ではSweet Life(“幸せ?な生活”みたいな感じかな)とはどういうものなのか、というテーマでFrank Oceanが歌っています、かなり考えさせられる歌詞なのでぜひGeniusなどの解説サイトでにらめっこして見てください。歌詞がわからなくてもせめて3:25~のシャウトだけは聴いてほしい、あれこそFrank Oceanの表現力のなんたるかが詰まっている部分です。

“Biking” Ft.Jay-Z&Tyler The Creator

最も影響力の強いラッパーのひとりであるJay-Z(ジェイジー)とのコラボ。

“Nikes”

記事公開時点での最新アルバム”Blond”のオープニング曲です。Mohawks(モホークス)の”The Champ“(チャンプ)をサンプリング、ピッチベンドされた異様なボーカルがなんとも言えない。

“Nights”

 

“Swim Good”

 

終わりに

ゲイを公表したFrank Ocean

初めの文で、少しを風呂敷を広げすぎた感がある、そもそも何が「異端」なのか、その辺の説明を最後に挟んで終わります。

彼がなぜ現代のブラックミュージックにおいて”異端児”なのか、それはやはり彼が”ゲイ”であるという事実を公然に晒したことでしょう。初めに断っておきますが、”異端”というとゲイをマイナスのイメージで語っているように思いますが、そうではないと断言しておきます。この場ではLGBTなどの詳しい話は棚上げしておくことにしましょう。

あくまで”異端児”というのは、彼が一般的に区別される、またはそのような雰囲気を感じ取れるジャンルにおいては、歌詞など様々な点からまだまだ男性色が強く、つまり”ゲイ”であることは侮蔑の対象になる価値観が根強いのです。そんな中、あえて自分が”ゲイ”であることをカミングアウトした彼は、やはり”異端児”と言わざるを得ません。

これはブラックミュージックにおいてもかなりレアなケースです、その例外の最も有名な例はPrince(プリンス)ということから、Frank OceanがPrinceをヒーローだと崇拝している事実もこういう点から合点がいきます。

ゲイのブラックミュージシャンが歌う音楽はこれからどのようなものになっていくでしょうかこのカオスな音楽業界において、どのように自分を表現していくのでしょうか。楽しみです。

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