ジョンレノンのソロ時代の名曲18選|イマジンだけじゃない

John Lennon(ジョン・レノン)とは?

さすがにこの、「イギリス、リヴァプール出身の伝説的ロックスターを知らない」という人はいないのではないでしょうか。もしかしたら、ミレニアム世代にとってはすでに忘れ去られた存在という可能性もなきにしもあらず(自分の小学校では音楽室にベートーベンのようなクラシック音楽家に並んで、本が置いてありましたが)なので、一応、簡単に書いておきましょう。

彼は1962年から1970年まで活動し、今もなおその作品の多くはロックンロールのマスターピースとして、広く聴かれ続けている、The Beatles(ザ・ビートルズ)と呼ばれるロックバンドの、実質的なフロントマン(ポールマッカートニーも同じような立ち位置)でした。この記事では、ビートルズ時代ではなく、解散した1970年以降の彼のソロワークについて、アルバムの時系列ごとに辿っていきたいと思います

 

ソロ時代の名曲18選

“Give Peace A Chance”

■Non Album Single■

1969年にリリースされた、彼による反戦歌です、1969年はまだビートルズがギリギリ解散していない時期なので、この曲がリリースされた当初は、Lennon-McCartney (レノンマッカートニー)としてクレジットされていました。このクレジットは、ビートルズ時代ほぼ全ての楽曲を手がけていたふたりのことを、まとめて記述するための便宜的なもので、ビートルズの楽曲は、どちらかが実質的な作曲を行なっていたとしても、Lennon-McCartneyとしてクレジットされていました。

“Cold Turkey”

■Non Album Single■

この曲は、初のソロワークとして知られています。シンプルなロックナンバーといった感じで、彼のルーツを彷彿とさせるサウンドがカッコいいですね。ちなみに、レコーディングにはビートルズのドラマーであるRingo Starr(リンゴ・スター)が参加して、ギターはなんとEric Claptone(エリック・クラプトン)が演奏しています。豪華なメンツが揃っていますね〜。

一発録りのような、アバウトな雰囲気が演出されていますが、実際は何十回もレコーディングし直したらしいです笑。また、このヘンテコなタイトル”Cold Turkey”(コールドターキー)は、スラングで「(薬物などの)禁断症状」を意味するそうで、この曲の終わりのシャウト(というかもはや喘ぎ声)が、そういう体験をイメージしたものに聞こえますね。

“Instant Karma”

■Non Album Single■

プロデュースはPhillip Spector(フィル・スペクター)で、ギターにビートルズ時代のリードギターであるGeorge Harrison(ジョージ・ハリスン)が参加しています。

レコーディング開始からリリースまでわずか10日間と異例のスピードで仕上げられたため、今聴いても、そこまで(?)感動はないかもしれない。なんていうかフツーの曲ですね。

“Mother”

■アルバム”ジョンの魂”に収録■

ビートルズ脱退から、初となるソロアルバム”ジョンの魂”に収録されている曲です。最初の鐘の音はオーストラリアのハードロックバンドAC//DCの”Hell Bells“(ヘルベルズ)のハシリです(今適当に書いただけです)。何はともあれ、この2曲は、鐘をイントロに使った最も有名な曲でしょう。

またこの曲は、原初療法(プライマルセラピー)という精神医療によって、過去の記憶(両親に捨てられたという悲劇的な出来事)を呼び覚まし、そこから着想を得て作られました。このアルバムはこの療法によっていくつかの曲が作られており、より彼自身の内面に根ざした内容になっている点が興味深いですね。しかし、収録曲の”Working Class Hero”などから感じられるように、政治的なメッセージを持った曲もいくつか収録されており、これらの曲が、のちの代表曲である、”Imagine”(イマジン)などに受け継がれていくのです。

“God”

■アルバム”ジョンの魂”に収録■

こちらも”ジョンの魂”からの選曲。アルバム全体がピアノを中心に作られ、シンプルな路線に回帰しています。ビートルズ時代においては、”ホワイトアルバム”あたりからそのような方向性に向かっていき、このアルバムで、その極地を迎えたように思います。

曲自体は、特別シングルカットなどはされていませんが、重要な曲であると思ったので取り上げさせていただきました。繰り返し「僕は信じない」と言い続ける歌詞には、自身のルーツであるエルヴィスから、影響を大いに受けたボブディラン、そしてついにはビートルズにまで及んでいきます。ビートルズとしての過去の自分に決別し、オノヨーコとともに歩んで行くという、大きな決断が感じられる名曲です。

“Isolation”

■”ジョンの魂”■

こちらも、”ジョンの魂”からの曲。同じくシングルカットではありませんが、”Isolation”(孤独)をテーマにした、彼のシンプルながら、エモーショナルな歌唱は、天才的なロックスターも一人の傷ついた人間であることを思い知らせてくれます

“Power To The People”

■Non Album Single■

日本でもテレビCMなどで起用されているので、彼の曲とは知らず知らずのうちに、耳にしたことがあるのではないでしょうか?

“Happy Christmas(War Is Over)”

■Non Album Single■

いわずとしれたクリスマスソングであり、日本でも時期が来ればよく耳にする曲ですね。ちなみにこの曲はPhillip Spector(フィル・スペクター)によるプロデュースです。彼は数々のミュージシャンを手がけてきた名プロデューサーであり、そのシグネチャーとして名高い「ウォールオブサウンド」(微妙にずらして何重にもレコーディングすることで音に厚みを持たせる手法)で知られています。

ジョンレノンとはビートルズ時代からお互い関係がありましたが、レコーディング中の意見の対立で彼に拳銃を向けたり、マスターテープを奪ってどこかに消えたりと、奇行が目立つようになったため、現在は薬物治療のため収監されています。

“Woman Is The Nigga Of The World”

 

女性解放を歌うために、わざわざNigger(ニガー)という黒人差別用語を持ってくるとは、今だったらもっと騒がれていたでしょうね。ちなみにこの黒人を表すニガーという言葉は、昨今のヒップホップの興隆により大分細かい議論が進められてきて、今ではその言葉をポジティブに捉えて、また黒人自身が誇りを持って口にする場合があるのです(ただし一般的に使用を避けるべき用語なので悪しからず)。

“Whatever Gets You Thru The Night”

 

■アルバム”Wall And Bridges”に収録■

同じくイギリス出身のミュージシャンである、Elton John(エルトン・ジョン)とのコラボレーションです。

“Stand By Me”

■アルバム”Rock’n’Roll”に収録■

Ben E King(ベン・イー・キング)の”Stand By Me”(スタンドバイミー)をカバーした曲になります。原曲の、いかにもブラックミュージックといった雰囲気を取っ払い、シンプルなロックンロールに仕上げてる点がクールですね。ジョンレノンのシャウトに、曲後半のスライドギターのソロは、かなりの見応えです。

“You Can’t Catch Me”

■アルバム”Rock’n’Rollに収録■

この曲の冒頭を聴いて、「ん?」と思った方はおそらく正しいです。確かにこの曲は、彼がビートルズ時代にリリースした代表曲のひとつ、”Come Together“と酷似しています。

これには少しだけややこしい状況が絡んでいるのです。まずこの曲はChuck Berry(チャック・ベリー)の”You Can’t Catch Me”(ユーキャントキャッチミー)という曲のカバーであること。そして彼はこの原曲の版権者に盗作だと主張されていて、この盗作を告訴しない代わりに、版権者が持っている曲をカバーしてリリースしろ、と条件を突きつけられたわけです。それにしても、版権者が持っている曲という条件なのに、わざわざ盗作の疑いをかけられている原曲をカバーしてしまうなんて…ぶっ飛んでいますね。

“Imagine”

■アルバム”Imagine”に収録■

「誰もが知っている」、「一度は聴いたことがある」、という形容がこれ以上にふさわしい曲が、この世に存在するのでしょうか。しばしば彼のソロワークを、偉大なるビートルズ時代と比較するとなると、あまりにも幼稚な政治思想を持った、「くだらない曲」だと毛嫌いする人もいるでしょう。

しかし、そういったことを抜きにしてみて、シンプルにこの曲を聴いてみると、改めて偉大なロックスターは、本当に世界平和を音楽で実現しようとしていたのではないか、またその想像が叶うと、本気で信じていたのではないか、と感じてしまいます。

“Jealous Guy”

■アルバム”Imagine”に収録■

「嫉妬深い男」という、彼らしい(?)少し回りくどいというか、ひねくれたラブソングですね。元々、”Jealous Guy”(ジェラスガイ)のデモは、ビートルズ時代の1968年に”Child Of Nature“(チャイルドオブネイチャー)というタイトルで遺されています。これをのちに引っ張り出して、きちんとレコーディングして、”Jealous Guy”というタイトルでリリースされたわけです。

原曲は時代柄かストリングスが導入され、空気感は壮大ですが、デモテープのシンプルなアコースティックギターのみのスタイルも悪くありませんね。

“(Just Like) Starting Over”

■アルバム”Double Fantasy”に収録■

筆者は個人的に、この曲をテーマソングに使った「怒り新党」というテレビ番組が好きだったので、この曲を聴くといつもこの番組のことを思い出してしまいます

本来なら全く違うメッセージを持った曲なのに、時代の違いや、ある場所での扱われ方の違いによって、曲本来の意味を失ってしまうことがしばしばあります。それがいいか悪いかという議論は一旦置いて、長い時間を経て、曲のメッセージ性すら失われても、楽曲そのものだけは生き残り続ける。そんな曲を作ってしまうなんて、とんでもない才能だなぁと感心してしまいます。

“Watching The Wheels”

■アルバム”Double Fantasy”に収録■

この曲は、彼の悲劇的な死に応える形で、死後シングルとしてリリースされ、Billboard最高位10位を記録しヒットしました。この世界を車輪(Wheels)に例えて、主夫として過ごした空白の5年間について言及しています。

“Woman”

■アルバム”Double Fantasy”に収録■

この曲が収録されているアルバム”Double Fantasy”(ダブルファンタジー)はリリースから間も無く、彼がニューヨークの自宅、”ダコタアパート”前で射殺されたことにより、遺作となりました。

タイトルからも分かる通り、女性について歌った曲でありますが、先ほどすでに紹介してい”Woman Is The Nigga Of The World”のようなフェミニズム的な内容ではなく、むしろ妻のオノヨーコに対する気持ちが歌われています

“Beautiful Boy”

■アルバム未収録曲■

こちらは、愛する息子へ向けた曲です。元来、実親の愛情を受けずに育ったという境遇からも、親からの愛情というものを理解していたかが疑わしく、それはビートルズ時代にホワイトアルバムに収録された息子(ショーンではなく前妻の息子のジュリアン)への曲を、恥ずかしがってドラムのRingo Starr(リンゴスター)に歌わせたことからも明白です(”Good Night“)。

しかし時を経て、五年間もの間、主夫業をこなし自由気ままな生活を過ごすことで、ある程度の心境の変化があったのではないでしょうか。

 

終わりに

かなり駆け足で、偉大なるロックスターの足跡を追ってみましたが、いかがでしたか。ビートルズのメンバーというイメージが強すぎて、ソロワークを取り上げることは少ないかもしれません。しかし蓋を開けてみればたくさんの素晴らしい曲が詰まっています。今回紹介しきれていないカッコいい曲もまだまだあると思うので、ぜひ探してみてください

ちなみにソロで最も知名度のあるImagine(イマジン)をずっとビートルズの曲だと勘違いしている友人がいて、びっくりしたのと同時に、やはりソロミュージシャンとしての彼はそれほど広く世間には認知されていないのだと実感させられました。これからもこのサイトでは、ジョンレノンに関するテーマで、彼をより深く知れるような記事を、たくさん書いていきたいと思います。

 

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